ビットコイン価格と株価の連動性

バブルを人生初体験

仮想通貨やビットコインの名前を聞くことも、めっきり少なくなりました。

日本不動産バブル、ITバブル、アメリカ不動産バブル、どれも生きてはいましたが、実体験した感覚はありません。

2017-2018年の仮想通貨バブルは、人生で初めて体験したバブルとなりました。

まず、ビットコインの価格チャートを見てみましょう。

2017年12月に最高値を記録しました。

Google Trendsでは、特定キーワードの検索実績を調べられます。

bitcoin、という検索キーワードについて調べてみました。

ビットコインの株価上昇とともに興味が広がり、乗り遅れまいと飛び込む新しい市場参加者がさらに価格を押し上げていく様子が想像できます。

価格が対象物の本質価値から乖離し続けていく様子に、これがバブルかと合点したものです。

株価との連動性

四季報を見ていて、ビットコインと似た株価チャートが多いことに驚きました。

例えば、ハブ(3030)をはじめ、2017年末~2018年初めに株価ピークを付けています。

欧風居酒屋(パブ)の経営ですから、仮想通貨と関係ないと思うのですが、株価は連動してしまうようです。

バブルが起きると、その高揚感から、他のアセットクラスにおいても価値と価格の乖離が起こりやすくなるのでしょうか?

広くバブルには注意が必要だなと感じました。

Happy Investing!!

イチロー選手語録

イチロー選手語録

先日の引退記者会見より、心に残ったコメントを抜粋しました(全文リンク)。

悩んだときに。

勇気をもらいたいときに。

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自分なりに頑張る

もちろん、もっとできたことはあると思いますけど、結果を残すために、自分なりに重ねてきたこと。人よりも頑張ったということはとても言えないですが、そんなことは全く無いですけども、自分なりに頑張ってきたということは、はっきり言えるので。これを重ねてきて、重ねることでしか、後悔を生まないということはできないのではないかなというふうに思います。

好きなことを見つける

野球だけでなくても良いんですよね、始めるものは。自分が熱中できるもの、夢中になれるものをみつけられれば、それに向かってエネルギーを注げるので。そういうものを早く見つけて欲しいなと思います。それが見つかれば、自分の前に立ちはだかる壁に向かっていける。向かうことができると思います。それが見つからないと、壁が出てくると諦めてしまうということがあると思うので。色々なことにトライして、自分に向くか向かないかというよりも、自分が好きなものを見つけてほしいなと思います。

自分の中の秤

先程もお話しましたけれど、人より頑張ることなんてとてもできないんですよね。あくまでも、秤(はかり)は自分のなかにある。それで自分なりに秤を使いながら、自分の限界を見ながら、ちょっと超えていくということを繰り返していく。そうすると、いつの日か「こんな自分になっているんだ」という状態になって。だから、少しずつの積み重ねが、それでしか自分を超えていけないというふうに思うんですよね。一気に高みに行こうとすると、今の自分の状態とギャップがありすぎて、それが続けられないと僕は考えているので。地道に進むしかない。進むだけではないですね。後退もしながら、ある時は後退しかしない時期もあると思うので。でも、自分がやると決めたことを信じてやっていく。でもそれは正解とは限らないですよね。間違ったことを続けてしまっていることもあるんですけど。でもそうやって遠回りすることでしか、本当の自分に出会えないというか。そんな気がしているので。

イチロー選手、素晴らしいコメント、ありがとうございました。

Happy Investing!!

 

人生も複利効果

複利効果の3要素

投資の目的は、長期的に資産を増大させることです。

そのためには、複利効果を最大限に発現させることが必要です。

複利効果は、①元本、②リターン、③期間 の3要素で決まります。

人生における複利効果

イチロー選手の引退会見を見ていると、人生もまさに複利効果だなと感じました。

①元本=生まれ持った気質や才能

②リターン=努力+環境

③期間=期間

イチロー選手における複利効果

①気質や才能=父親の宣之さん(wikipedia)は元野球選手で、1970年から会社社長。アスリートのDNAを受け継いでいるのかもしれません。

②努力や環境=卒業文集によると、3~7歳までは年の半分。小3からは、1年365日のうち360日、激しい練習をしている。父親は、イチローが小3~6まで、毎日練習に付き合った。野球に対して、理解のある環境に生まれたと思います。

③期間=3歳から45歳までの40年超。

こうして複利効果の3要素を考えると、イチロー選手の成功が必然とも思えてきます。

30年遅れのスタートだが、気付けて、スタートできてよかった

3歳から野球に取り組むイチロー選手、6歳からコーラやガムを売り歩き、ビジネスについて考えていたWarren Buffett。

私が投資について、高い目標をもって取り組めるようになったのは、35歳になってからです。

私は人生の複利効果に気付くのが遅く、残念ながら、達人たちから30年遅れてのスタートです。

まずは気付けて、スタートできたことに感謝します。

多くの方が、出来るだけ早く人生の複利効果に気付き、実践できますように。

Happy Investing!!

イチロー選手に学ぶ、勝ち続ける方法

勝ち続けた人々から、勝ち続ける方法を学びたい

昨晩は、イチロー選手の引退会見を見るために、夜更かししてしまいました。

私は、今後50年に渡り、投資家として勝ち続けたい。

そのために、どんな業界でも長期間に渡って高い実績を残した方々から学ばせて頂いてます。

投資のWarren Buffett、Charlie Mungerにはじまり、将棋の羽生さん、ゲームの梅原さんを尊敬し、著書を心の支えにしています。

イチロー選手の会見から学んだこと

記者会見の全文はこちら

イチロー選手は、3歳から45歳まで40年以上に渡り、野球中心の生活をしてきました。

小学校の卒業文集でプロ野球選手になると明記し、その目標に向かってひた走ってきました。

以下、卒業文集の全文です(出典リンク

[aside type=”normal”]僕の夢

 ぼくの夢は、一流のプロ野球選手になることです。そのためには、中学、高校でも全国大会へ出て、活躍しなければなりません。活躍できるようになるには、練習が必要です。ぼくは、その練習にはじしんがあります。ぼくは3才の時から練習を始めています。3才~7才までは、半年位やっていましたが、3年生の時から今までは、365日中、360日は、はげしい練習をやっています。

だから一週間中、友達と遊べる時間は、5時間~6時間の間です。そんなに練習をやっているんだから、必ずプロ野球の選手になれると思います。そして、中学、高校で活躍して高校を卒業してからプロに入団するつもりです。そして、その球団は、中日ドラゴンズか、西武ライオンズが夢です。

ドラフト入団でけいやく金は、1億円以上が目標です。ぼくがじしんのあるのは、投手と打げきです。去年の夏ぼくたちは、全国大会へ行きました。そしてほとんどの投手を見てきましたが、自分が大会ナンバ-1投手とかくしんできるほどです。打げきでは県大会、4試合のうちに、ホ-ムランを3本打ちました。そして、全体を通して打りつは5割8分3りんでした。このように、自分でもなっとくのいくせいせきでした。そして、ぼくたちは1年間まけ知らずで野球ができました。だから、このちょうしで、これからもがんばります。

そして、ぼくが一流の選手になって試合にでれるようになったら、お世話になった人に招待券をくばって、おうえんしてもらうのも1つです。とにかく一番大きな夢は、プロ野球選手になることです。

鈴木一朗[/aside]

目標を明文化する大切さ

私は、このような具体的な卒業文集を読んだことがありません。

小学生の私であれば、「大きな具体的な目標を書いて、出来なかったら恥ずかしい」と思ったかもしれません。

そもそも、そこまで自信をもって、「これ!」と言い切れる目標があったかどうか。

そんな私でも、振り返ると、確かに自発的に強く思ってきたことは、概ね実現できて来た気がします。

例えば、年中半袖半ズボン少年だったので、「暑い夏でも長ズボン制服を強要する学校にはいかない」とだけは強く思っていて、実際に制服のない学校に進学できました。

35歳からのスタート

私が目標を明文化する大切さに気付けたのは、35歳からだと思います。

大工の親方から、毎朝自分の考える理想の家を紙に書いている、と聞き、本当に驚きました。

3歳から取り組んできたイチローや、11歳で初めての株式を購入したWarren Buffettと膨大な差があるのは、当然です。

出来るだけ早くから、自分の内側の声を大切に、高い目標を明文化することを恐れないことを、子供や若者に伝えたいです。

遅ればせながら、私の35歳からの目標

2016年の35歳男子平均余命は46年(リンク)。医療進歩の発展+体づくりによって、最低85歳まで50年間投資を続ける。

税引前年率14%で50年間複利運用して、資産を1000倍にする。

世界中を飛び回って、投資チャンスを探す。

自分が投資したいと思える投資商品を、顔の見える関係性で提供する。

出資者との利害を一致させるため、運用金額に対する固定手数料を取らない。

 

イチロー選手、多くの感動と教えをありがとうございました。

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日立の川村元社長が語る、投資家の視線

日立の川村元社長

川村隆さんは、2009年から日立の社長を務め、リーマンショック後の赤字からの立て直しに尽力した方です(Wikipedia)。

本ブログでも、目指すべき経営者像として、川村さんを取り上げてきました。

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投資家の視線について

3月21日の日経新聞朝刊15面に、川村さんのインタビュー記事が出ていました。

投資家の視線について、以下のように回答しています。

[aside type=”normal”]
質問:投資家の視線をどうとらえていますか?

回答:投資家は鏡のように企業の真の姿をあぶり出す。彼らの言っていることは大概正しい。この事業をどうして持っているのかという類いの議論の場合は特にそうだ。投資家とちゃんと向き合うことは大事どころではなく必須だが、そういう経営トップは少ない。
[/aside]

みなさん、どう思われましたか?

投資家は株主、つまりは会社のオーナーです。

創業者社長として自らが大株主でない限り、社長はオーナーに雇われており、オーナーに向き合わないということは、不思議なことです。

このような経営者は部下の意見も聞かないでしょうから、要するに誰の意見も聞かない社長が多いってことでしょうか。

自らの鏡を磨き続ける

経営者には経営者の役割があり、投資家には投資家の役割がある。

私は投資家として自らの鏡を磨き続けるだけです。

投資家として、経営者に対して言うべきことを発言していくだけです。

川村さん、数々の金言をありがとうございます。

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割安かつ良い企業は、100に1つ?

日本ベル投資研究所

日本ベル投資研究所(リンク)という会社を紹介します。

鈴木行生さんが2010年に創業しまして、企業調査・IR支援などを業務にしているようです。

鈴木さんは、1975年から野村證券でアナリスト経験が長く、野村HDの取締役など歴任されました(プロフィール)。

市場経験豊富な鈴木さん、意見を発信するプラットフォームとして、起業したのかなと想像します。

質の高い調査レポート

日本ベル投資研究所のサイトでは、鈴木さんが書かれた企業調査レポートを拝読することができます。

個人投資家が、質の高い調査レポートを読む機会は限られていますので、とても参考になります。

是非ご一読をお薦めします。

100に1つ

最近発行されたレポートを読んでいて、気になる箇所がありました。

投資環境レポート 「アナリストからみた経営デザインとその評価~企業価値をいかに見抜くか」 2019年3月15日

(出典:日本ベル投資研究所 『アナリストから見た経営デザインとその評価』)

良い会社は全体の10%しかなく、割安な会社も全体の10%しかない。

良い会社で、かつ割安なものは、10% x 10% = 1% しかないのかもしれません。 

個人的なイメージですが、日本の上場企業は全部で4000社。

そのうち、事業内容を理解できて、将来を想像できそうな会社が1000社。

1000 x 1% = 10社 が投資対象になるかどうか。

鈴木さんを見習い、地道にリサーチしていきたいです。

鈴木さん、貴重な情報発信、ありがとうございます。

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従業員1人あたり時価総額100億円!初めて見た、PER1000倍銘柄

四季報通読

3月15日(金)に四季報が発売されました。

早速、通読に取り組んでいます。

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PER1000倍を超す、Kudan(4425)

AIやクラウドサービスなど、人気テーマ企業は、100倍を超すPERで取引されていることが散見されます。

PERが100倍ということは、現在の1年間の利益の100倍の価格で取引されている、ということです。

一般的な会社は、PER 10~20倍 で取引されていますから、PER100倍の会社は、利益が5~10倍に伸びることが株価に織り込まれていると考えます。

パラパラと四季報をめくっていて、目を疑いました。

2019年3月期利益に対してPER1397倍、2020年3月期利益に対してPER1274倍!!!!

Kudan(4425)という会社で、人工知覚の研究開発をしているそうです。

(出典:ヤフーファイナンス)

PER1200倍という株価には、利益が50倍になることが織り込まれていると思います。

驚くべきことに、Kudanの従業員数は14人だけ。従業員一人あたりの時価総額は100億円です。

時価総額100億円と言えば、立派な上場企業です。

ここまで従業員あたりの時価総額が高いと、従業員の方が風を引かないか、怪我をしないか、色々と心配してしまいそうです。

所感

利益が出ている会社で、PER1000倍以上という事例を、初めて見た気がします。

(特殊要因で利益が極端に低く押さえられていて、例えば100万円の利益に対して時価総額100億なので、PER10000倍という例はあります。)

あまりに高いバリュエーションには、人工知能分野のバブルの匂いがします。

Kudan社の今後の経営実績が楽しみです。

Happy Investing!!

追い風参考記録

拡大する銀行カードローン残高

日経新聞に、銀行カードローン残高の推移が出ていました。

下記の通り、2013年の3.5兆円から2018年には6兆円まで急拡大したようです。


(出典:3月18日 日経新聞 朝刊)

追い風参考記録

3.5兆円が6兆円に増えたということは、2.5兆円の増加です。

日本のGDP約500兆円に対して、2.5 / 500 = 0.5%の押し上げ効果があったと考えられます。

しかし、カードローンなどの債務はいずれ返済しなくてはなりません。

その際には、逆にGDP0.5%の押し下げ効果となります。

追い風が、向かい風に変わることもあります。

仮に銀行カードローンに依存している商品があれば、現在の需要が将来も続いていくと考えることは合理的ではないと思います。

銀行カードローンで購入するようなもの、比較的高額商品になるのでしょうか?

EPS補正

株価 = EPS(一株あたり利益)x PER と表現されます。

過去のEPSは、どのような追い風、向かい風を受けた数字なのでしょうか?

追い風、向かい風に対して正しく補正を行うことで、企業の真の稼ぐ力を理解したいものです。

Happy Investing!!

 

株価サイクルの4フェーズ

株価サイクルの4フェーズ

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上の投稿で、株価の変動を投資リターンと投機リターンに分けて考えることを紹介しました。

今回は、株価サイクルの4フェーズを考えてみたいと思います。

チャート画像

① 業績回復期

業績(EPS)は改善し始めますが、市場心理はまだ懐疑的で、PERは横ばいに推移します。

最近のサイクルで言えば、2010~2012年でしょうか。

② バリュエーション拡大期

業績の改善が続き、この景気回復は本物だ!と市場心理も改善します。

EPSとPERの双方が拡大することで、株価は大きく上昇します。

最近のサイクルでいえば、2013~2014年でしょうか。

③ 業績鈍化期

景気回復効果も一巡し、業績の伸びが鈍化してきます。

一方、市場心理は引き続き強気で、業績鈍化は一時的だと考え、高いバリュエーションを維持します。

最近のサイクルでいえば、2015~2018年でしょうか。

2013年の株価急騰から、株価横ばいという銘柄が目につきます。

市場期待ほどに業績が伸びていないことが原因だと思います。

④ バリュエーション縮小期

景気悪化による業績悪化の確度が高まり、市場心理が冷え込み、PERが低下します。

EPS低下+PER低下=株価大幅下落 となります。

現在地を確認しよう

②の時期はどんな株でもだいたい上がりますし、④の時期はどんな株でもだいたい下がります。

サイクルにおける現在地の確認は、大切だと思います。

現在は、①~④のどこでしょうか?

Happy Investing!!

10年に1度

Oak TreeのHoward Marks

尊敬するバリュー投資家に、Oak TreeのHoward Marksがいます。

30年以上執筆を続けるMemoの著者として、有名です。

Warren Buffettの株主への手紙と並び、バリュー投資家にとっての必読書であると思っています。

ITバブルの崩壊、リーマンショック後の投資チャンスなどなど、数々のタイムリーなMemoを発行してきました。

10年に1度

上記動画の中で、Howard Marksが50年に及ぶ投資キャリアを振り返っています。

「俺が下した、大きな投資判断は、全て正しかった」と息子に語ったところ、息子に「それはお父さんが、50年で5回くらいしか大きな投資判断をしなかったからだろ」と言われたそうです。

10年に1度は、誰の目にも明らかな投資チャンスが訪れるということです。

そうした大きなチャンスにのみ投資するだけで、かなりのリターンが達成できます。

問題は、残りの9年11カ月を待ち続けることが非常に難しいことです。

機関投資家として運用しているのであれば、顧客に「10年に1回しか投資しません」と明言して資金を集められることはないでしょう。

バリュー投資家として成功する条件

常に準備しながら、いつやってくるか分からない絶好の投資機会を待って、待って、待ち続ける、忍耐力。

そして一旦絶好の投資機会がやってきたならば、全力で振り切る、勇気。

この相反する性質を1人の中に同居させることが、バリュー投資家として成功する条件だと考えます。

Howard Marksさん、数々の名言、ありがとうございます。

多くのことを学ばせて頂いています。

Happy Investing!!