マヨネーズ戦線

店舗調査

昨日、コンビニおけるPB商品の増加について投稿しました。

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セブンイレブンを見た考察でしたが、他の店舗ではどうなっているのか、マヨネーズ探偵気分で調査してきました。

調査結果

東京の中野~高円寺駅周辺の価格で、他地域では、価格が異なっているかもしれません。

また、コストコは近くに店舗がないため、ネット検索結果になります。

最高値は、ファミマのキューピー350g入り、100gあたり81円。

最安値は、業務スーパーのPB商品、1kg入り、100gあたり28円と約3倍の価格差がありました。

同じキューピーブランドでも、ファミマの100gあたり81円からドンキの100gあたり40円まで2倍の価格差がありました。

考察

コンビニを比較すると、セブンのPB商品の安さが目につきます。

一方、ファミマはPBマヨネーズを展開していない。

系列スーパーのイトーヨーカドーと、同価格でPBマヨネーズを販売するセブンイレブンに、PB商品を強く推し進めようという意思を感じました。

「セブンでPBを買えば、スーパーと同等に安いですよ」、というメッセージは強力だなと思いました。

最大の興味は、ブランドがどこまで価格を維持できるか、という点です。

Happy Investing!!

 

 

PB商品に感じる、メーカーと小売店の力関係

コンビニ探索

私はコンビニ探索が大好きです。

コンビニという限られた空間に並んでいるのは、売上を最大化すべく選び抜かれた商品たち。

日本全国に約6万店あるコンビニに売場を確保することは、食品メーカーにとって大きなチャンスとなります。

↑ コンビニ店舗数推移(店)
(出典:http://www.garbagenews.net/archives/2392411.html)

マヨネーズ売場

例えば、セブンイレブンのマヨネーズ売場には、大小5つの商品が並んでいました。

・セブンイレブン PB商品 (大、小)
・キューピー (大、小)
・味の素 ピュアセレクト

裏を見て驚いたのは、セブンイレブンPB商品を、クノール(味の素)が作っていることです。

しかも、セブンPB商品の方が、価格が安い。。。

今はまだブランド価値で価格差を維持できているようですが、同じ会社が作っているという認識が広まれば、価格の安い方を買おうという流れが強くなると予想します。

ブランドだから信頼して買おう、という世界から、セブンイレブンにあるPB商品だから信頼して買おう、という世界にシフトしているように感じます。

付加価値が、ブランドからセブンイレブンに移転している可能性があり、食品メーカーにとっては厳しい状況かなと想像しました。

イノベーションの差

過去20年の食品メーカーとコンビニのイノベーションを比べると、競争優位性の移転も仕方ないのかなと思います。

私の知る限り、キューピーはひたすらマヨネーズを作ってきました。

国内では過半シェアを取ったあとのイノベーションは、スケールメリットを追求するために、買収 or 海外展開 するか、ブランドを他商品(ドレッシングとか)に展開するか。

しかし、海外展開に早期に取り組み結果を出したキッコーマンの醤油と違い、海外で日本のマヨネーズを見ることは少ないです。

一方のセブンイレブンは、店舗網の拡大+スーパー買収などで、年々販売能力を高めてきました。

その増大する販売力をもって、メーカー交渉で優位に立つことはもちろん、さらにPB商品に進出している訳です。

小さな個人商店しかなかった時代は、店に販売力・信用力がなく、商品ブランドが効果を発揮したと想像します。

しかし、店に販売力・信用力が付いてしまった状況になって、競争優位性の前提が崩れてしまったのかもしれません。

結局のところ、競争優位性を維持・拡大できない企業の収益性は長期的に低下していきます。

目の前にある事実の変遷を自分なりに理解し、将来の道筋を考えるのは、とても面白い。

私は投資が大好きです。

Happy Investing!!

日経新聞社長100人アンケートに見る市場心理

たった一つの情報に基づいて投資をするとしたら

OaktreeのHoward Marksさんについて、これまでも紹介してきました。

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Howard Marksさんは、もしたった一つの情報に基づいて投資するとしたら、「市場心理を知りたい」と述べています。

資産価格は、資産が生み出すキャッシュフローなどの本質価値と、市場心理によって決まります。

本質価値は短期的には大きく変動しないことが多いので、市場心理が弱気のときに投資できれば、市場心理の回復によって稼げる確率が高まります。

日経新聞に見る、市場心理

3月27日の日経新聞朝刊の一面に、以下の図表がのっていました。

半年後の世界景気見通しを社長100人にアンケート調査したそうです。

注目したいのは、2018年初頭に、半年後に景気悪化すると考えていた経営者がいなかったことです。

半年後のことは、誰にも分りません。

未来が不確実である以上、半年後の景気悪化確率がゼロと予想するいうのは、間違っている可能性が高そうです。

2018年初頭の市場心理は、完全に楽観に振り切っていたんだな、と再確認しました。

Howard Marksさんの言葉を借りれば、社長100人レポートで景気悪化予想がゼロになったときに売り、逆に景気拡大予想がゼロになったときに買うというのは、良い投資戦略になりそうです。

日経新聞に出る身近な調査でも、市場心理は測れるものだと思った次第です。

Happy Investing!!

年率1%の価値

ロボアドバイザー

ロボアドバイザーという言葉を見ることが多くなりました。

ソフトウェアが、資産配分を自動的に変更してくれるサービスだそうです。

この分野、ウェルスナビ(会社リンク)やTHEO(会社リンク)と言った会社があります。

ロボアドバイザーの手数料は、ウェルスナビとTHEOとも、3000万円以下は年率1%、3000万円以上は年率0.5%だそうです。

年率1%を積み重ねると?

世界の株式市場の長期リターンは年率7%でした。

バンガードの低コストETFを利用したとして、手数料年率0.1%を引いた年率6.9%が得られます。

ロボアドバイザーに頼むと、手数料1%を引いて、年率6%になります。

100円を30年投資すると、ETFは740円に、ロボアドは574円になります。

差額166円なので、100円の投資元本より大きいです。

年率0.9%が複利で積み重なると、信じられないような差になってしまいます。

まとめ

ロボアドには、未経験者に投資の敷居を低くして広めるという大切な役割があると思います。

しかし、投資に慣れてきたのであれば、コストを気にして自分でETFを購入しても良いのではないでしょうか?

Happy Investing!!

ビットコイン価格と株価の連動性

バブルを人生初体験

仮想通貨やビットコインの名前を聞くことも、めっきり少なくなりました。

日本不動産バブル、ITバブル、アメリカ不動産バブル、どれも生きてはいましたが、実体験した感覚はありません。

2017-2018年の仮想通貨バブルは、人生で初めて体験したバブルとなりました。

まず、ビットコインの価格チャートを見てみましょう。

2017年12月に最高値を記録しました。

Google Trendsでは、特定キーワードの検索実績を調べられます。

bitcoin、という検索キーワードについて調べてみました。

ビットコインの株価上昇とともに興味が広がり、乗り遅れまいと飛び込む新しい市場参加者がさらに価格を押し上げていく様子が想像できます。

価格が対象物の本質価値から乖離し続けていく様子に、これがバブルかと合点したものです。

株価との連動性

四季報を見ていて、ビットコインと似た株価チャートが多いことに驚きました。

例えば、ハブ(3030)をはじめ、2017年末~2018年初めに株価ピークを付けています。

欧風居酒屋(パブ)の経営ですから、仮想通貨と関係ないと思うのですが、株価は連動してしまうようです。

バブルが起きると、その高揚感から、他のアセットクラスにおいても価値と価格の乖離が起こりやすくなるのでしょうか?

広くバブルには注意が必要だなと感じました。

Happy Investing!!

イチロー選手語録

イチロー選手語録

先日の引退記者会見より、心に残ったコメントを抜粋しました(全文リンク)。

悩んだときに。

勇気をもらいたいときに。

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自分なりに頑張る

もちろん、もっとできたことはあると思いますけど、結果を残すために、自分なりに重ねてきたこと。人よりも頑張ったということはとても言えないですが、そんなことは全く無いですけども、自分なりに頑張ってきたということは、はっきり言えるので。これを重ねてきて、重ねることでしか、後悔を生まないということはできないのではないかなというふうに思います。

好きなことを見つける

野球だけでなくても良いんですよね、始めるものは。自分が熱中できるもの、夢中になれるものをみつけられれば、それに向かってエネルギーを注げるので。そういうものを早く見つけて欲しいなと思います。それが見つかれば、自分の前に立ちはだかる壁に向かっていける。向かうことができると思います。それが見つからないと、壁が出てくると諦めてしまうということがあると思うので。色々なことにトライして、自分に向くか向かないかというよりも、自分が好きなものを見つけてほしいなと思います。

自分の中の秤

先程もお話しましたけれど、人より頑張ることなんてとてもできないんですよね。あくまでも、秤(はかり)は自分のなかにある。それで自分なりに秤を使いながら、自分の限界を見ながら、ちょっと超えていくということを繰り返していく。そうすると、いつの日か「こんな自分になっているんだ」という状態になって。だから、少しずつの積み重ねが、それでしか自分を超えていけないというふうに思うんですよね。一気に高みに行こうとすると、今の自分の状態とギャップがありすぎて、それが続けられないと僕は考えているので。地道に進むしかない。進むだけではないですね。後退もしながら、ある時は後退しかしない時期もあると思うので。でも、自分がやると決めたことを信じてやっていく。でもそれは正解とは限らないですよね。間違ったことを続けてしまっていることもあるんですけど。でもそうやって遠回りすることでしか、本当の自分に出会えないというか。そんな気がしているので。

イチロー選手、素晴らしいコメント、ありがとうございました。

Happy Investing!!

 

人生も複利効果

複利効果の3要素

投資の目的は、長期的に資産を増大させることです。

そのためには、複利効果を最大限に発現させることが必要です。

複利効果は、①元本、②リターン、③期間 の3要素で決まります。

人生における複利効果

イチロー選手の引退会見を見ていると、人生もまさに複利効果だなと感じました。

①元本=生まれ持った気質や才能

②リターン=努力+環境

③期間=期間

イチロー選手における複利効果

①気質や才能=父親の宣之さん(wikipedia)は元野球選手で、1970年から会社社長。アスリートのDNAを受け継いでいるのかもしれません。

②努力や環境=卒業文集によると、3~7歳までは年の半分。小3からは、1年365日のうち360日、激しい練習をしている。父親は、イチローが小3~6まで、毎日練習に付き合った。野球に対して、理解のある環境に生まれたと思います。

③期間=3歳から45歳までの40年超。

こうして複利効果の3要素を考えると、イチロー選手の成功が必然とも思えてきます。

30年遅れのスタートだが、気付けて、スタートできてよかった

3歳から野球に取り組むイチロー選手、6歳からコーラやガムを売り歩き、ビジネスについて考えていたWarren Buffett。

私が投資について、高い目標をもって取り組めるようになったのは、35歳になってからです。

私は人生の複利効果に気付くのが遅く、残念ながら、達人たちから30年遅れてのスタートです。

まずは気付けて、スタートできたことに感謝します。

多くの方が、出来るだけ早く人生の複利効果に気付き、実践できますように。

Happy Investing!!

イチロー選手に学ぶ、勝ち続ける方法

勝ち続けた人々から、勝ち続ける方法を学びたい

昨晩は、イチロー選手の引退会見を見るために、夜更かししてしまいました。

私は、今後50年に渡り、投資家として勝ち続けたい。

そのために、どんな業界でも長期間に渡って高い実績を残した方々から学ばせて頂いてます。

投資のWarren Buffett、Charlie Mungerにはじまり、将棋の羽生さん、ゲームの梅原さんを尊敬し、著書を心の支えにしています。

イチロー選手の会見から学んだこと

記者会見の全文はこちら

イチロー選手は、3歳から45歳まで40年以上に渡り、野球中心の生活をしてきました。

小学校の卒業文集でプロ野球選手になると明記し、その目標に向かってひた走ってきました。

以下、卒業文集の全文です(出典リンク

[aside type=”normal”]僕の夢

 ぼくの夢は、一流のプロ野球選手になることです。そのためには、中学、高校でも全国大会へ出て、活躍しなければなりません。活躍できるようになるには、練習が必要です。ぼくは、その練習にはじしんがあります。ぼくは3才の時から練習を始めています。3才~7才までは、半年位やっていましたが、3年生の時から今までは、365日中、360日は、はげしい練習をやっています。

だから一週間中、友達と遊べる時間は、5時間~6時間の間です。そんなに練習をやっているんだから、必ずプロ野球の選手になれると思います。そして、中学、高校で活躍して高校を卒業してからプロに入団するつもりです。そして、その球団は、中日ドラゴンズか、西武ライオンズが夢です。

ドラフト入団でけいやく金は、1億円以上が目標です。ぼくがじしんのあるのは、投手と打げきです。去年の夏ぼくたちは、全国大会へ行きました。そしてほとんどの投手を見てきましたが、自分が大会ナンバ-1投手とかくしんできるほどです。打げきでは県大会、4試合のうちに、ホ-ムランを3本打ちました。そして、全体を通して打りつは5割8分3りんでした。このように、自分でもなっとくのいくせいせきでした。そして、ぼくたちは1年間まけ知らずで野球ができました。だから、このちょうしで、これからもがんばります。

そして、ぼくが一流の選手になって試合にでれるようになったら、お世話になった人に招待券をくばって、おうえんしてもらうのも1つです。とにかく一番大きな夢は、プロ野球選手になることです。

鈴木一朗[/aside]

目標を明文化する大切さ

私は、このような具体的な卒業文集を読んだことがありません。

小学生の私であれば、「大きな具体的な目標を書いて、出来なかったら恥ずかしい」と思ったかもしれません。

そもそも、そこまで自信をもって、「これ!」と言い切れる目標があったかどうか。

そんな私でも、振り返ると、確かに自発的に強く思ってきたことは、概ね実現できて来た気がします。

例えば、年中半袖半ズボン少年だったので、「暑い夏でも長ズボン制服を強要する学校にはいかない」とだけは強く思っていて、実際に制服のない学校に進学できました。

35歳からのスタート

私が目標を明文化する大切さに気付けたのは、35歳からだと思います。

大工の親方から、毎朝自分の考える理想の家を紙に書いている、と聞き、本当に驚きました。

3歳から取り組んできたイチローや、11歳で初めての株式を購入したWarren Buffettと膨大な差があるのは、当然です。

出来るだけ早くから、自分の内側の声を大切に、高い目標を明文化することを恐れないことを、子供や若者に伝えたいです。

遅ればせながら、私の35歳からの目標

2016年の35歳男子平均余命は46年(リンク)。医療進歩の発展+体づくりによって、最低85歳まで50年間投資を続ける。

税引前年率14%で50年間複利運用して、資産を1000倍にする。

世界中を飛び回って、投資チャンスを探す。

自分が投資したいと思える投資商品を、顔の見える関係性で提供する。

出資者との利害を一致させるため、運用金額に対する固定手数料を取らない。

 

イチロー選手、多くの感動と教えをありがとうございました。

Happy Investing!!

日立の川村元社長が語る、投資家の視線

日立の川村元社長

川村隆さんは、2009年から日立の社長を務め、リーマンショック後の赤字からの立て直しに尽力した方です(Wikipedia)。

本ブログでも、目指すべき経営者像として、川村さんを取り上げてきました。

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投資家の視線について

3月21日の日経新聞朝刊15面に、川村さんのインタビュー記事が出ていました。

投資家の視線について、以下のように回答しています。

[aside type=”normal”]
質問:投資家の視線をどうとらえていますか?

回答:投資家は鏡のように企業の真の姿をあぶり出す。彼らの言っていることは大概正しい。この事業をどうして持っているのかという類いの議論の場合は特にそうだ。投資家とちゃんと向き合うことは大事どころではなく必須だが、そういう経営トップは少ない。
[/aside]

みなさん、どう思われましたか?

投資家は株主、つまりは会社のオーナーです。

創業者社長として自らが大株主でない限り、社長はオーナーに雇われており、オーナーに向き合わないということは、不思議なことです。

このような経営者は部下の意見も聞かないでしょうから、要するに誰の意見も聞かない社長が多いってことでしょうか。

自らの鏡を磨き続ける

経営者には経営者の役割があり、投資家には投資家の役割がある。

私は投資家として自らの鏡を磨き続けるだけです。

投資家として、経営者に対して言うべきことを発言していくだけです。

川村さん、数々の金言をありがとうございます。

Happy Investing!!

割安かつ良い企業は、100に1つ?

日本ベル投資研究所

日本ベル投資研究所(リンク)という会社を紹介します。

鈴木行生さんが2010年に創業しまして、企業調査・IR支援などを業務にしているようです。

鈴木さんは、1975年から野村證券でアナリスト経験が長く、野村HDの取締役など歴任されました(プロフィール)。

市場経験豊富な鈴木さん、意見を発信するプラットフォームとして、起業したのかなと想像します。

質の高い調査レポート

日本ベル投資研究所のサイトでは、鈴木さんが書かれた企業調査レポートを拝読することができます。

個人投資家が、質の高い調査レポートを読む機会は限られていますので、とても参考になります。

是非ご一読をお薦めします。

100に1つ

最近発行されたレポートを読んでいて、気になる箇所がありました。

投資環境レポート 「アナリストからみた経営デザインとその評価~企業価値をいかに見抜くか」 2019年3月15日

(出典:日本ベル投資研究所 『アナリストから見た経営デザインとその評価』)

良い会社は全体の10%しかなく、割安な会社も全体の10%しかない。

良い会社で、かつ割安なものは、10% x 10% = 1% しかないのかもしれません。 

個人的なイメージですが、日本の上場企業は全部で4000社。

そのうち、事業内容を理解できて、将来を想像できそうな会社が1000社。

1000 x 1% = 10社 が投資対象になるかどうか。

鈴木さんを見習い、地道にリサーチしていきたいです。

鈴木さん、貴重な情報発信、ありがとうございます。

Happy Investing!!