長期業績レポート
メモ
今回の長期業績レポートで取り上げた機械セクターの2社は、工作機械メーカーです。
工作機械とは何か
現代生活は、自動車など金属製品に囲まれています。プラスチック製品も多いじゃないかと思われるかもしれませんが、金属の金型に樹脂を流し込んで作っているので、やはり金属加工が必要になります。
工作機械は金属を加工するための道具です。機械を作るための機械であることから、「マザーマシン」と呼ばれることもあります。普段の生活で目にすることはありませんが、工場で大活躍して現代生活を支えてくれています。
金属を加工すると聞いてイメージするのは上の写真のような旋盤工かもしれません。しかし、手作業では大量生産に限界があります。
そこで、1970年代からNC(数値制御)できる工作機械が主流となりました。パソコンのようなディスプレイが付帯された下のような工作機械です。
需要の変動が大きい
みなさんが製造業の経営者だとして、どんなときに工作機械を買いたいと思うでしょうか?そんなに壊れるものではないので、工場の新設や増設のときが多いと想像できます。では、どんなときに工場の新設や増設をするでしょうか?景気の良いときです。つまり、工作機械の需要は景気の影響を強く受けてしまいます。
上にオークマの売上高とEPSの推移を長期業績レポートから抜粋しました。リーマンショックの前後では、売上が2008年3月期の2140億円から、2010年3月期には600億円まで、2年で70%も減少してしまいました。外部環境の影響が大きいので、経営するのが大変そうです。
景気サイクルのどこにいる?
工作機械メーカーへの投資には、景気サイクルの見通しが不可欠です。売上やEPSの動きを見ると、景気のピーク近くで投資すると確実に損をすることが想像できます。現在は景気サイクルのどこにいるのでしょうか?収益は2010年3月期を底に、6年間拡大局面が続いてきました。
2017年3月期には減収減益の会社予想が発表されていますが、まだまだ黒字です。過去2回の景気後退局面では、工作機械メーカーは軒並み赤字に陥りました。今回は違うのでしょうか?
Happy Investing!!
コメントを残す