PB商品に感じる、メーカーと小売店の力関係

コンビニ探索

私はコンビニ探索が大好きです。

コンビニという限られた空間に並んでいるのは、売上を最大化すべく選び抜かれた商品たち。

日本全国に約6万店あるコンビニに売場を確保することは、食品メーカーにとって大きなチャンスとなります。

↑ コンビニ店舗数推移(店)
(出典:http://www.garbagenews.net/archives/2392411.html)

マヨネーズ売場

例えば、セブンイレブンのマヨネーズ売場には、大小5つの商品が並んでいました。

・セブンイレブン PB商品 (大、小)
・キューピー (大、小)
・味の素 ピュアセレクト

裏を見て驚いたのは、セブンイレブンPB商品を、クノール(味の素)が作っていることです。

しかも、セブンPB商品の方が、価格が安い。。。

今はまだブランド価値で価格差を維持できているようですが、同じ会社が作っているという認識が広まれば、価格の安い方を買おうという流れが強くなると予想します。

ブランドだから信頼して買おう、という世界から、セブンイレブンにあるPB商品だから信頼して買おう、という世界にシフトしているように感じます。

付加価値が、ブランドからセブンイレブンに移転している可能性があり、食品メーカーにとっては厳しい状況かなと想像しました。

イノベーションの差

過去20年の食品メーカーとコンビニのイノベーションを比べると、競争優位性の移転も仕方ないのかなと思います。

私の知る限り、キューピーはひたすらマヨネーズを作ってきました。

国内では過半シェアを取ったあとのイノベーションは、スケールメリットを追求するために、買収 or 海外展開 するか、ブランドを他商品(ドレッシングとか)に展開するか。

しかし、海外展開に早期に取り組み結果を出したキッコーマンの醤油と違い、海外で日本のマヨネーズを見ることは少ないです。

一方のセブンイレブンは、店舗網の拡大+スーパー買収などで、年々販売能力を高めてきました。

その増大する販売力をもって、メーカー交渉で優位に立つことはもちろん、さらにPB商品に進出している訳です。

小さな個人商店しかなかった時代は、店に販売力・信用力がなく、商品ブランドが効果を発揮したと想像します。

しかし、店に販売力・信用力が付いてしまった状況になって、競争優位性の前提が崩れてしまったのかもしれません。

結局のところ、競争優位性を維持・拡大できない企業の収益性は長期的に低下していきます。

目の前にある事実の変遷を自分なりに理解し、将来の道筋を考えるのは、とても面白い。

私は投資が大好きです。

Happy Investing!!

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