CFA証券アナリストとは?
CFA証券アナリストは、アメリカ発祥の資格です。1947年に生まれた資格で、現在では世界137か国に約13万人の資格保持者がいるそうです。金融業界とくに運用業界において、国際的な資格として認知されています。
日本では、約1500名の資格保持者がいるそうで、年間100名ほど増えています(私が合格した2016年の日本の合格者は88名でした)。日本で一般的に知られている証券アナリスト資格の合格者が年間1000名以上であることを考えると、まだまだ認知度が低い資格です。
なぜCFAを取得したのか?
2006年に1次試験合格
2006年にキャピタル・グループに入社した際、まったく資産運用経験のなかった私は上司にCFAを取得するよう言われました。同僚のほとんどが、MBAかCFA資格を保持していたからだと思います。私は2006年12月の1次試験に合格しましたが、その後の2次、3次試験は受験しませんでした。上司には「1次試験に合格しました」とだけ報告して、あとは黙っていました。上司はCFA資格を持っていなかったので、そもそも3次試験まであることすら知っていたのか怪しいものですが。このような生意気な態度をとっていた理由は、CFAの内容にあります。CFAを取得したからと言って、運用能力が向上するとは思えなかったのです。確かに試験勉強は大変ですから、①勉強に耐えることができる、②一定の知的水準をクリアしている、③英語力がある、という判断基準にはなると思います。しかし、外資系運用機関の従業員は、既に①~③が出来ているから職を得ることができたわけで、いまさらCFA取ってどうするのという気分でした。
2016年に3次試験合格
2014年に個人投資家として資産運用を再開しました。Warren BuffetやCharlie Munger、Mohnish Pabraiの考えを読むにつれ、自分の資金を預けたくない投資信託を顧客に販売することはできない、自分の納得いく運用スタイルを探したい、と理想は高くなりましたが、果たしてうまくいくものか不安もありました。機関投資家時代の成功は、組織の力があってのものではないかという疑念が常にありました。個人投資家として失敗した場合に少しでも再就職の可能性を高める方法として思いついたのが、CFA資格を取得することだったのです。こうして、最初の受験から10年も時間がかかりましたが、無事に合格することができました。
CFAの価値
CFA資格の維持には年会費がかかります。年4万円くらいです。会社員であれば、CFA取得者を雇用している会社側にも箔がつくというメリットがあるので、経費で落とせるのでしょうが、個人投資家の立場でこの費用を払うべきかは悩ましいところです。合格してから1年間お試し期間で会員資格を使ってみた結果、有料であっても加盟するメリットがあると思っています。日本CFA協会は、試験対策やセミナー企画、大学生向けにCFAリサーチチャレンジなど、様々なイベントを運営しています。興味のあるセミナーに参加し、リサーチチャレンジにもボランティアとして参加させて頂きました。これらを通して、運用業界の方々と知り合うことができたのが、何よりの収穫です。キャピタル・グループに在籍していたころは、企業調査とは自分1人で行うもので、他のセルサイドや運用者と交流することは百害あって一利なしかのように極端に考えていました。自分の世界を狭くしてしまったことも、機関投資家生活を長く続けられなかった理由の一つかもしれません。
これからもブログ発信、セミナー開催と並んでCFAの活動に関わりながら、少しでも運用業界の発展に貢献できれば嬉しいです。ボランティア2年目となりましたCFAリサーチチャレンジは、現役大学生の方々がファンダメンタル投資に触れる素晴らしい企画です。また次回に紹介したいと思います。
Happy Investing!!
輝くばかりのご活躍ですね。
貴方らしいと思っています。
貴方の頑張りで、小生も勇気をもらってます。
これからも期待しています。